トマトに砂糖は邪道か絶品か?地域文化と科学が明かす驚きの真相
健康意識の高い層の間では、「砂糖をかけるとトマトの栄養が壊れるのではないか」という疑問がしばしば囁かれます。しかし、生化学的および栄養学的な観点から見れば、砂糖の添加によってトマトに含まれる主要な栄養成分が破壊されることはありません。
トマトの代表的な機能性成分であるリコピンは、強力な抗酸化作用を持ち、生活習慣病予防や肌の健康維持に役立つことで知られています。リコピンは熱や糖分に対して比較的安定したカロテノイド色素であり、白砂糖やグラニュー糖と接触してもその分子構造が失活することはありません。また、熱に弱いビタミンCについても、砂糖が直接分解を促進するような反応は起こりません。
むしろ重要なのは、リコピンが「脂溶性(油に溶けやすい性質)」を持っているという点です。生トマト単体でのリコピン吸収率はそれほど高くありませんが、適量の植物性油脂と一緒に摂取することで、腸管からの吸収率が数倍に跳ね上がることが各種研究で実証されています。そのため、砂糖単体で食べるよりも、後述するオリーブオイルなどを組み合わせるアレンジこそが、栄養摂取の観点からも最も合理的な食べ方となります。