うつ病時の自慰行為は悪化を招く?罪悪感の正体と回復期のサイン

うつ病時の自慰行為は悪化を招く?罪悪感の正体と回復期のサインについて押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。

ネット上の掲示板やSNSでは「オナニーをするとうつ病が悪化する」といった言説がしばしば飛び交います。しかし、自慰行為という生理現象そのものがうつ病を本質的に悪化させる医学的エビデンスは存在しません。ではなぜ、悪化したと錯覚するほどの不調を感じるのでしょうか。

大きな要因は、脳内における神経伝達物質の急激なアップダウンにあります。自慰行為による興奮時には快楽物質であるドーパミンが大量に分泌され、一時的なストレス解消や気分の高揚を得られます。ところが、射精・オルガズムを迎えた直後、分泌量は一気にベースライン以下まで急降下します。

健常時であれば自然に受け流せるこのホルモンの落差(ドーパミン・クラッシュ)が、脳のエネルギーが枯渇しているうつ病状態では耐えきれず、「急激な気分の沈み込み」や「強い無気力感」としてダイレクトに表面化してしまうのです。行為そのものが毒なのではなく、脳の受容力低下によって反動が極端に大きく出ている状態と言えます。

加藤 愛美

加藤 愛美

エンタメ専門ジャーナリスト

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。