ブラジル産鶏肉はなぜ安い?危険性の真相と国産との違いを徹底検証
ネット上のレビューやSNS(X、知恵袋など)を見ると、ブラジル産鶏肉に対して「コスパ最高で助かる」という絶賛の声がある一方で、「独特の臭みがある」「パサパサしていてまずい」といったネガティブな評価も散見されます。
食品流通の現場を取材すると、この悪評の原因の多くは「肉そのものの品質」ではなく、冷凍流通と解凍方法のミスによるものであることが分かります。大型タンカーで冷凍輸送される過程や、スーパーの冷凍ケースでの温度変化によって肉の細胞が傷つき、解凍時に旨味成分とともに「ドリップ(肉汁)」が流出します。このドリップが酸化し、空気に触れ続けることで、特有の獣臭や油臭さへと変化してしまうのです。
現場の調理専門家や主婦層の間で実践されている、臭みを完全に断ち切るプロの下処理手順は次の3ステップです。
- ドリップを完璧に拭き取る:電子レンジの急速解凍は避け、冷蔵庫で半日〜1日かけて緩やかに解凍します。表面に出てきた赤い液体(ドリップ)をキッチンペーパーで入念に拭き取ります。臭みの8割はこの水分に集約されています。
- 余分な黄色い脂と皮の裏をトリミング:ブラジル産は皮下脂肪が多く残っている傾向があります。肉の端にある黄色がかった脂肪の塊や、筋、血合いを包丁で削ぎ落とすだけで、雑味が劇的に消え去ります。
- ブライン液または酒・生姜で下味浸透:水100mlに対し塩5g・砂糖5gを溶かした「ブライン液」に30分〜1時間漬け込むと、破壊された細胞に水分が戻り、驚くほど柔らかくなります。また、酒大さじ2、おろし生姜、おろしニンニクを揉み込むだけでも、気になる臭気は完全にマスキングされます。
この一手間を加えるだけで、業務スーパーで売られている2kgの格安ブロック肉も、唐揚げ、チキン南蛮、カレー、照り焼きなどで国産肉と区別がつかないレベルの仕上がりに化けます。