酸ヶ湯温泉旅館の真実|千人風呂の混浴実態と宿泊・予約の完全攻略
酸ヶ湯の真髄は、その特異な泉質と効能にあります。泉質名は「酸性・含硫黄-鉄・ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉」。湧出時のpH値は約1.7〜2.0という驚異的な数値を誇り、胃酸と同等の強烈な酸性度を有しています。湯口からは硫黄特有の芳香が立ち上り、空気に触れることで白濁したエメラルドグリーンから乳白色へと変化します。
古くから「5日で一廻り、10日で二廻り、3廻り(30日)すれば万病に効く」と言い伝えられ、リウマチ、神経痛、慢性皮膚病、喘息、冷え性、胃腸病など、多岐にわたる効能が環境省公認の適応症として認定されています。浴場内にある「熱湯」は足元から自然湧出する41度前後の湯で、身体の芯までじっくりと温まります。対して「四ツ滝」は高い打たせ湯で筋肉のコリを力強くほぐし、「冷え湯」で火照った身体を適度に引き締めるという、温度と刺激のコントラストを利用した入浴法が代々受け継がれています。
ただし、その圧倒的な薬効ゆえに、入浴には医学的な配慮が求められます。強酸性の湯は殺菌力が強い反面、皮膚の角質や皮脂を急激に溶かすため、アトピー肌や敏感肌の人は強いピリピリ感を覚える場合があります。初日は1回の入浴時間を5分〜10分程度に抑え、入浴後は脱衣所や玉の湯の上がり湯で酸成分をしっかり洗い流すことが肌トラブルを防ぐ鉄則です。また、シルバーアクセサリーや時計は数分で真っ黒に変色するため、脱衣所に持ち込む前に外しておく必要があります。