シャツのボタンが男女で左右逆の理由は?歴史の謎と現代の選び方を解説
古着屋でのディグ(掘り出し物探し)やフリマアプリでの出品時、品質表示タグの文字がかすれていてメンズかレディースか分からない場面に直面することがあります。アパレルの現場バイヤーや鑑定士が実際に行っている、ボタンの左右差を活用した瞬時の見分け方をまとめました。
チェック1:ボタンとボタンホールの位置(最も確実な判別法)
シャツを自分自身が着用した状態、または平置きして正面から観察します。
- 男性用(メンズ):自分から見て「右側にボタン」、左側にボタンホール。
- 女性用(レディース):自分から見て「左側にボタン」、右側にボタンホール。
この基本構造は、19世紀末にミシンが普及し既製服(レディ・トゥ・ウェア)が世界へ大量生産されるようになって以来、国際標準規格として踏襲されています。
チェック2:ダーツ(立体裁断)の有無とウエストシェイプ
ボタンの向き以外にも、パターン(型紙)設計に明確な違いが現れます。女性用のブラウスやワイシャツには、バストの立体感を包み込みウエストラインを細く見せるための「胸ダーツ(バストダーツ)」や「背中・脇の絞り」が高確率で施されています。対して男性用シャツは、胸囲から裾にかけて直線的なストレートシルエット(ボックスシルエット)が多く、背中には肩甲骨の可動域を広げる「サイドプリーツ」や「センターボックスプリーツ」が配置されます。
チェック3:前立て(プラケット)の重なりと襟・肩幅のプロポーション
ボタンを留めた際、胸の中央で生地が重なる部分を「前立て」と呼びます。上側になっている生地が「左身頃ならメンズ」「右身頃ならレディース」です。また、同等の身幅であっても、レディースは男性用に比べて肩幅(ショルダーポイント間)が狭く設計されており、襟(カラー)の剣先が小さめに作られている特徴があります。