『ルパンの娘』原作者・横関大の全書籍ガイド!映像化傑作と最新作
横関大という書き手の凄みは、ジャンルの境界線を軽やかに飛び越える跳躍力にある。デビュー作『再会』でみせた重厚な警察小説の骨格は、講談社から刊行された数々の作品を通じて、より深化と洗練を遂げていった。幼少期の悲劇を抱えた幼馴染たちが大人になって刑事と容疑者として再会する切ないロジックは、当時の選考委員からも絶賛を浴びた。
その後も単なる謎解きにとどまらず、登場人物たちの生き様や家族の絆を丁寧に描き出す手法を確立。ミステリー小説としての技巧を凝らしつつも、物語の根底には常に人間への温かなまなざしが流れている。サスペンスの緊張感と涙を誘うドラマ性の同居こそが、横関文学の真骨頂といえる。