オタクの街はどこへ消えた?秋葉原で相次ぐ店舗撤退と再開発の真相

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戦後のヤミ市から始まったラジオ部品の露店が、高度経済成長期を経て世界一の電気街へと発展した歴史。その象徴であった自作パソコン市場と家電小売業は、いま最も過酷な試練に晒されている。

パーツの規格化と完成品PCの低価格化、さらにはECモールの即日配送網によって、秋葉原電気街振興会に加盟する専門店の数はピーク時から激減した。かつて休日のたびにマザーボードやCPUの価格表を睨み、数百円の差額を求めて路地を練り歩いた光景は遠い過去のものとなった。店頭に並ぶパーツを実際に見て、店員とマニアックな仕様談義を交わしながら買い集めるという「体験」そのものが、デジタルネイティブ世代にとっては不要なコストになりつつある。

振興会の関係者も焦燥感を隠さない。「電気街としての看板を下ろすわけにはいかないが、家電やPCパーツ単体で人を呼べる時代は終わった。免税需要や体験型エンタメへの転換を模索しているが、古くからの電気街のアイデンティティをどう残すべきか、明確な答えはまだ見つかっていない」。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。