なぜ世界は日本刀に熱狂するのか?美と機能が宿る名刀の真価と鑑賞術
日本刀の奥深さは、物に宿る「物語」と切り離せません。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をはじめとする名将たちは、優れた刀剣を武力の象徴としてだけでなく、神仏への奉納品や最高の恩賞として丁重に扱いました。国宝に指定されている「三日月宗近」や「大般若長光」など、名刀の歴史と由来には、戦国の激動を生き抜いた人々の情念や武勇伝が色濃く刻まれています。
2015年に端を発したゲームコンテンツ『刀剣乱舞』を契機とする刀剣ブームは、一過性の流行に留まらず、完全に定着した文化現象となりました。全国各地の美術館や自治体と連携した名刀の特別公開には若い世代や女性ファンが詰めかけ、被災した名刀の復元プロジェクトには数千万円単位のクラウドファンディングが集まるなど、伝統文化の継承と保存に新たな息吹をもたらしています。