ミレー『種をまく人』が猛批判された理由とは?名画の真相と違いを解説

ミレー『種をまく人』が猛批判された理由とは?名画の真相と違いを解説とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

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『種をまく人』を鑑賞する上で多くの人が抱くのが、「山梨県立美術館にある作品と、アメリカのボストン美術館にある作品はどちらが本物なのか」という疑問です。結論として、両作品ともミレー自身が描いた正真正銘の真筆であり、優劣をつけるものではありません。

ミレーは納得のいく構図と表現を追求するため、同じ主題のタブローを複数制作しました。現在、世界中で完成作として認知されている油彩画がこの山梨版とボストン版の2点です。両者を見比べると、細部に興味深い違いが確認できます。

山梨県立美術館が所蔵する作品は、背景の夕空と大地のコントラストが極めてドラマチックで、農民の足元や衣服のタッチにより荒々しい躍動感が残されています。一方、ボストン美術館の作品は全体の明度や色彩の調和が整えられており、サロン出品作のオリジナルを巡っては美術史家の間でも長年熱い議論が交わされてきました。1977年に山梨県が多額の予算を投じて購入した際も大きな話題を呼びましたが、半世紀近くを経た現在では「ミレーの美術館」として世界中の美術愛好家が訪れる聖地となっています。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。