1500円の壁とAiレコメンドの罠:2026年、オフィス街で「昼飯難民」が急増する構造的理由
追い詰められているのは食べる側だけではない。深夜までの営業による過重労働と光熱費の急騰に耐えかねた個人店主たちが、あえて「昼専門」へと業態を転換する動きが目立つ。ディナータイムの営業を思い切って畳み、11時から15時までの数時間に魂を込めた限定50食のスパイスカレーや、手間暇をかけた魚定食だけで勝負するスタイルだ。
夜のアルコール需要に頼らないため、メニューの絞り込みによる廃棄ロス削減と、仕入れの最適化が徹底されている。店主の顔が見え、仕込みの熱量が皿の上からストレートに伝わってくる料理は、無機質なチェーン店に食傷気味だった客たちの心を強烈に掴む。「昼しか開いていない幻の店」というプレミアム感も手伝い、客単価が1,500円を超えていても、納得感のある対価として喜んで支払われているのが現状だ。