シグネチャーモデルとは?コラボとの違いやプレミア化の真相を徹底解説
シグネチャーモデルという概念を語る上で欠かせない二大領域が、フットウェアとエレクトリックギターです。この2つの分野は、単に商品を売るだけでなく、ストリートカルチャーや音楽史そのものを塗り替えてきました。
スポーツ界における嚆矢であり絶対的な頂点といえば、シグネチャーモデル ナイキの代表格である「エア ジョーダン(Air Jordan)」シリーズです。1984年、当時ルーキーだったマイケル・ジョーダンとナイキが結んだ契約は、それまでのスポーツビジネスの常識を根底から覆しました。バスケットシューズのシグネチャーとしてスタートした同シリーズは、ジョーダンのコート上での神がかり的な跳躍とともに世界的な社会現象へと発展。現在では競技の枠を完全に飛び越え、世界規模のストリートウェア市場における中核資産としての地位を確立しています。コービー・ブライアント、レブロン・ジェームズ、さらにはサブリナ・イオネスクといった後続の契約アスリートたちも、それぞれのプレイスタイルに最適化されたソール設計やホールドシステムを具現化し、スニーカーのシグネチャーモデルを進化させ続けています。
一方、楽器の世界において双璧を成すのがフェンダーとギブソンです。シグネチャーモデル フェンダーの象徴であるエリック・クラプトンモデル「ブラッキー」やストラトキャスターは、本人の要望によるVシェイプネックやアクティブ・ミッドブースト回路を搭載し、1980年代後半の登場以来、現在も第一線で売れ続けるロングセラーとなっています。また、シグネチャーモデル ギブソンを語る上では、レス・ポール氏本人のモデルはもちろん、スラッシュや日本人として初の快挙を成し遂げたB'zの松本孝弘モデルが挙げられます。本人実機のキズや退色具合、ピックアップの直流抵抗値のバラつきまで3Dスキャンで再現するカスタムショップの技術は、もはや工業製品の域を超えた芸術工芸品として取引されています。ギターのシグネチャーモデルは、ミュージシャンが命を削って生み出したトーンを、そのままファンの手元へ届ける架け橋となってきたのです。