胃洗浄とは?噂される壮絶な苦痛の真相と最新の適応基準
救急現場において胃洗浄が決定された場合、二次被害を防ぐための厳格なプロトコルに沿って処置が進められます。
まず、処置中の嘔吐による誤嚥を防ぐため、患者の体勢を「左側臥位(左側を下にした横向き)」かつ「頭部を低くしたトレンデレンブルグ体位」に固定します。意識障害が重度の場合は、気道を確保するために事前の気管挿管が必須条件です。
続いて経口(または状況に応じて経鼻)から潤滑ゼリーを塗布したチューブを胃まで到達させ、聴診や吸引液の性状で確実に胃内にあることを確認します。その後、1回あたり200〜300ミリリットルの生理食塩水をシリンジや専用バッグで注入し、注入した量と同等以上の液体を重力またはシリンジ吸引で回収します。この注入と吸引のサイクルを、回収液が完全に透明になるまで数十回にわたって繰り返し、総使用量が数リットルから10リットル前後に及ぶことも珍しくありません。