お見舞いに新札は失礼?Ngとされる理由と手元にしかない時の対処法
お見舞い金の包み方において、最も誤用が発生しやすいのが「封筒の種類」と「お札を収める向き」です。良かれと思って慶事用の華美なのし袋を選んでしまうと、深刻なマナー違反になります。
1. のし袋の選び方:「紅白の結び切り」が絶対原則
病気や怪我は「二度と繰り返したくない」事象です。したがって、水引には固く結ばれてほどけない「紅白の結び切り」または「赤白のあわじ結び」(5本または7本)を選びます。出産や昇進などで使われる「蝶結び(花結び)」は、何度でも結び直せることから「病気が再発する」ことを連想させるため、絶対に使用してはなりません。
また、封筒の右上に付いている飾りの「のし(熨斗鮑)」にも注意が必要です。本来、熨斗は慶事のお祝いに添える縁起物であるため、病気見舞いでは「のしが付いていない見舞い用封筒」(または無地の白封筒に赤帯が入ったもの)を使用するのが正式な作法です。
2. 入院見舞いにおける「お札の向き」の正解
ここが多くの人が混乱する盲点です。「新札を避けるから、お札の向きも弔事と同じ(裏向き・肖像画を下)にするべきか?」と迷うケースが後を絶ちません。しかし、正解は「慶事と同じ向き」です。
封筒の表面(「御見舞」と書かれた表側)に対して、紙幣の肖像画が描かれている面を表側に向け、さらに肖像画が封筒の上部に位置するように入れます。これは、「顔を上げて元気に快復してほしい」という前向きな願いを込める意味合いが込められているためです。不祝儀(香典)のように肖像画を伏せたり、下向きに入れたりすると、「顔を伏せる=絶望や死」を想起させてしまうため、厳重な注意が必要です。
【表書きと名前の正しい書き方】 ・水引の上段中央に「御見舞」(目上の方へ連名で送る場合は「祈御全快」や「御伺」)。
・水引の下段中央に、上段の文字よりやや小さめの文字で自分のフルネームを濃い黒墨(毛筆・筆ペン・サインペン)で記入します。薄墨は葬儀専用のため使用厳禁です。