40代で妊娠してしまったら|産むか諦めるかの現実と後悔なき選択
胎児の健康リスクを客観的に把握する手段として、現在多くの現場で選択されているのがNIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)です。母体から採血するだけで、胎児の21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーなどの可能性を判定できる検査であり、妊娠10週0日以降から受検が可能です。
NIPTのダウン症候群に対する感度は約99%と非常に高く、流産リスクのある羊水検査(侵襲的検査)を受ける前のスクリーニングとして極めて有効です。ただし、NIPTはあくまで「非確定診断」です。結果が「陽性」と出た場合には、最終確認として羊水検査による確定診断を受ける必要があります。
出生前診断を検討する際、夫婦で事前に突き詰めておくべき決定的な問いがあります。それは、「もし陽性が出た場合、自分たちはどうするのか」という点です。「異常があっても命として受け入れて育てる」と覚悟が決まっている家庭であれば、そもそも高額な費用(約10万〜20万円)をかけて検査を受ける必要性がない場合もあります。
逆に、「染色体異常があった場合は育てる自信がなく、中絶を選択する」という苦渋の決断を視野に入れているのであれば、検査の受検時期、羊水検査の結果が出るまでの日数(約2〜3週間)、そして前述した中絶手術のリミット(21週6日)からの逆算が不可欠です。いたずらに不安を煽るためではなく、家族の未来を守るための合意形成として、日本医学会が認証する医療機関で遺伝カウンセリングを受けながら慎重に検討を進めることが推奨されます。