なぜ滝のように出る?セントバーナードのよだれの理由と対策を徹底解説
セントバーナードの口元から絶えず唾液が滴り落ちる最大の要因は、口腔と唇の解剖学的な構造(垂れ唇)にあります。犬の唇のうち、上唇の垂れ下がった肉厚な部分を「フルー(Flews)」、下唇のたるみを「ジョウル(Jowls)」と呼びます。セントバーナードはこのフルーとジョウルが非常に深く発達しており、口の端に大きな隙間やポケットができる骨格を持っています。
一般的な犬であれば飲み込んだり口内に留めておける唾液が、このポケット部分に溜まり、頭を動かした拍子や重力によって外へと一気に溢れ出します。つまり、「唾液の分泌量自体が異常に多い」というよりも、「分泌された唾液を口の中に保持できない構造」であることが根本的な理由です。
さらに、セントバーナードのルーツであるスイス・アルプス高地の極寒気候に適応した体質も影響しています。密集した厚いダブルコートをまとう彼らは体温調整が苦手で、体温が少しでも上がると舌を出して浅く速い呼吸(パンティング)を行います。この体温冷却のプロセスにおいて唾液分泌が活発化するため、暑い季節や興奮時にはよだれの量が劇的に増加します。