西郷隆盛の写真はなぜ1枚もない?肖像画の嘘と本物の顔に迫る

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近年でも、「西郷隆盛の生前写真を鹿児島県内の旧家で発見」といったニュースがメディアを賑わすことがあります。2010年代以降も、鹿児島やドイツ、アメリカなど国内外で保管されていた古写真が鑑定に回され、愛好家の期待を集めました。

専門機関や幕末写真の研究者による詳細な鑑定結果では、いずれの写真も「別人の可能性が極めて高い」と結論づけられています。当時は明治初期の軍服を着た大柄な男性の写真が数多く撮影されており、西郷従道や他の薩摩藩士の写真が誤認されて伝わったケースがほとんどです。

また、西南戦争の最後の地・城山で命を絶った際、遺体からデスマスクが採取されたのではないかという説も囁かれてきました。しかし、西郷の遺体は激しい戦火の中で埋葬され、後に首実験が行われたものの、デスマスクが作られたという公的な記録や現物は一切残っていません。死の間際においてすら、その正確な造形は後世に残されなかったのです。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。