親知らず抜歯で小顔は本当?骨格変化の真相を専門医に独自取材
結論から言えば、抜歯によって骨格レベルでの劇的な小顔化が起こる可能性は解剖学的に極めて限定的である。日本口腔外科学会に所属する複数の専門医が指摘するように、親知らず(医学名:第三大臼歯)は下顎骨(かがくこつ)の奥深く、下顎枝と呼ばれるエラの立ち上がり部分の内側に埋まっている。この部位の歯を取り去ったとしても、輪郭の外枠を形成する下顎骨の外側皮質骨自体が削れたり縮小したりするわけではない。
歯を抜いた後に起こる変化は、歯槽骨と呼ばれる歯を支えていた骨の限局的な吸収にとどまる。つまり、内側の微小な骨の凹みが生じるだけで、外見上のフェイスラインを形作る下顎角(エラ)の位置や形状そのものが劇的にシフトする構造にはなっていない。CTスキャンを用いた三次元画像解析でも、骨格の輪郭線がミリ単位で大きく縮小したという客観的データは極めて稀であるというのが、現在の医学的コンセンサスだ。