なぜZozoマリンに屋根がない?ドーム化の真相と建て替え計画を追う

なぜZozoマリンに屋根がない?ドーム化の真相と建て替え計画を追うとはどんな影響があるのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。

ZOZOマリンスタジアムが開場したのは1990年。幕張の埋め立て地に建設された当時から、屋根のない完全屋外型スタジアムとして設計されました。多くのファンが疑問に思う「なぜこれまで屋根が設置されなかったのか」という問いには、複数の明確な技術的・経済的ハードルが存在します。

第一の壁は、球場躯体の耐荷重と耐震強度の限界です。屋根を後付けする場合、巨大な鉄骨屋根や開閉機構を支えるため、スタンドや基礎部分に莫大な荷重が加わります。ZOZOマリンは海岸沿いの埋め立て地に位置しており、当初から屋根を支える前提の地盤改良や柱の補強設計がなされていません。仮に屋根を載せるとなれば、基礎杭の打ち直しを含むスタジアム全体の全面的な大改修が必要となります。

第二の要因が、幕張特有の苛酷な塩害環境です。東京湾からの潮風をダイレクトに受けるため、金属構造物の腐食スピードが内陸部に比べて極めて早く、可動式屋根や複雑な屋根構造を採用した場合、毎年の維持管理費(メンテナンスコスト)が天文学的な数字に跳ね上がることが試算段階で判明していました。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。