「恩赦はいらない」批判が噴出する理由とは?被害者感情と制度の限界
戦後の日本において、どのような契機で恩赦が実施されてきたのかを振り返ると、その規模と対象者の変遷が見えてきます。
主な過去の恩赦事例:
・1989年(昭和天皇の大喪の礼):約1000万人が対象(交通違反などの反則金未納者に対する免除を含む大規模なもの)
・1990年(上皇さまの即位の礼):約250万人が対象(選挙違反者の公民権回復が含まれ、政治的恩赦として強い批判を浴びた)
・1993年(天皇陛下の御成婚):約1200人が対象(世論の批判を受け、規模が大幅に縮小)
・2019年(令和の即位の礼):約55万人が対象
2019年の令和改元時における即位礼正殿の儀では、対象者の約8割が交通違反による罰金刑を受けた者であり、有罪判決そのものを消すのではなく資格制限を解除する「復権」に絞られました。それでも世論調査では過半数が「恩赦に反対」と回答し、制度に対する国民の冷淡な視線が浮き彫りとなりました。