いろは食堂閉店の真相と現在|岩出山本店の跡地から古川支店の味まで徹底追跡
本店の消滅という絶望的な喪失感を埋め、今や宮城の宝として不動の評価を得ているのが、同じ大崎市内に店を構えるいろは食堂 古川支店です。「支店」という屋号を冠してはいるものの、独立した店舗として長年研鑽を重ねてきた同店は、本店のDNAを色濃く反映させながら、独自の完成度へと昇華させた一杯を提供し続けています。
古川支店の看板であり、訪れる客の約8割が注文するのが名物の中華そばです。濁りのない美しい琥珀色のスープをひと口すすると、鶏ガラと豚骨の滋味深いコク、そして奥からふわりと立ち上る節系の香ばしい風味が口内を満たします。表面に適度に浮かぶ香味油が熱を閉じ込め、最後まで熱々の状態で楽しめる点も特徴的です。麺はスープを適度に持ち上げる細縮れ麺で、啜り心地と歯切れの良さが計算し尽くされています。
また、古川支店を象徴するもう一つの柱が、じっくりと甘辛く煮込まれた親鶏のチャーシュー(とりそば)です。昨今流行の低温調理レアチャーシューとは一線を画す、噛めば噛むほどに野性味あふれる旨味が染み出すハードな食感は、ノスタルジーを超えた中毒性を放っています。卓上にある特製ネギだれや胡椒による味変も、常連客にとっては欠かせない儀式となっています。