東京特許許可局は実在する?噂の真相と誕生秘話・特許庁との違いを解剖
「東京特許許可局」が存在し得ない理由は、単なる組織名の違いにとどまりません。日本の法体系および行政組織法に照らし合わせても、論理的に成立しない3つの構造的矛盾が存在します。
1. 行政法における「特許」と「許可」の根本的矛盾
法律学において、「特許」と「許可」は明確に区別される行政行為です。
- 許可とは:一般に禁止されている行為(自動車の運転や飲食店の営業など)を、特定の人に対して解除する行為。
- 特許とは:本来は誰も持っていない新しい権利や法律上の地位(知的財産権や電気事業の独占権など)を、新たに設定・付与する行為。
発明に対して排他的な独占権を与える手続きは「特許処分(特許権の設定登録)」であり、法的に「許可」ではありません。したがって、「特許許可」という二重の言葉遣い自体が、行政法上あり得ない造語なのです。
2. 権限の集中と組織単位の不整合
知的財産権は日本国全土に効力を及ぼす排他的権利であるため、権利付与の判断は特許庁本庁が一元管理しています。各地方に置かれている経済産業局に特許相談窓口などは存在しますが、特許権そのものを審査・登録する独立した「地方許可局」を設けることは制度上ありません。