ジャック・オ・ランタンの顔に迫る歴史の謎とプロの簡単彫り方

ジャック・オ・ランタンの顔に迫る歴史の謎とプロの簡単彫り方の全体像を丁寧に掘り下げてご紹介します。

夜の闇に浮かび上がるカボチャの不気味な表情。その原点は、はるか昔のアイルランド民間伝承にまで遡る。物語の中心にいるのは、ずる賢く素行の悪い男「スティング・ジャック」だ。彼は悪魔を何度も騙して自分の命を奪わない約束を取り付けたものの、死後は天国にも行けず、悪魔との約束ゆえに地獄にも入れない身となってしまった。

行き場を失ったジャックは、悪魔から与えられた地獄の小さな火種をくり抜いたカブの中に入れ、暗闇を彷徨い続けるランタンを手にした。これが、今日私たちが知るジャック・オー・ランタンの起源である。19世紀、アイルランドの移民たちがアメリカへ渡った際、カブよりも加工しやすく手に入りやすいカボチャへと素材が変わっていった。

当時の顔デザインは、現代のような愛らしさを持つものではなく、近寄る悪霊を恐怖で追い払うための「迫力ある邪悪な表情」が主流だった。目や口の鋭い切り込みは、恐怖を煽るための必然的な造形だったのである。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。