進撃の巨人「何の成果も得られませんでした」元ネタとキース団長の真実
なぜ一組織のトップである男が、公衆の面前でここまで無防備に自身の無能を晒し、叫ばなければならなかったのか。そのキース団長 理由は、物語が大きく進んだ原作第71話「傍観者」(アニメ第3期第48話)で明かされることになります。
キースはかつて、エレンの父であるグリシャ・イェーガーから「あなたは特別だ」「壁の外に出られる選ばれた人間だ」とおだてられ、自らを「特別で偉大な選ばれし者」であると信じ込んでいました。しかし、現実は非情でした。幾度となく壁外遠征を指揮しても壁外拠点の設営は失敗し、部下を無駄死にさせ続ける日々。一方で、部下であったエルヴィン・スミスが考案した新陣形や頭脳の前に、自らの平凡さを痛感させられます。
自分が「選ばれた特別な人間」ではなく、歴史の主役たちを見つめるだけのただの「傍観者」に過ぎなかったという自己認識の崩壊。あの第1話の叫びは、戦死者の親に対する申し訳なさだけでなく、「自惚れていた己の無力さに対する耐え難い自己嫌悪」が限界突破して溢れ出た悲痛な告白だったのです。キースはこの遠征の後、自ら団長を辞任し、エルヴィンに後を託して訓練兵団の教官へと身を引くことになります。