探偵たちの鎮魂歌の犯人と黒幕の正体|白馬探の変装とラスト伏線徹底考察
本作の中心となる謎は、過去に発生した「現金輸送車襲撃事件」と、その逃走後に起きた共犯者「西尾正治射殺事件」の真相解明です。
依頼人である伊東末彦は、元横浜海洋大学の犯罪研究会に所属しており、後輩の西尾正治、同級生の清水麗子とともに現金輸送車を襲撃しました。しかし逃走後、西尾がライフルで何者かに狙撃されて死亡します。自身も逃走中の事故で重傷を負い、視力と歩行能力を失った伊東は、車椅子生活を余儀なくされました。
伊東は「自分が西尾を撃ち殺してしまったのではないか」という恐れと、「愛する麗子が犯人であるはずがない」という身勝手な妄信に苛まれます。真実を知るのが怖いが、麗子の無実を証明したい――その偏執的な欲望から名探偵たちを呼び集め、命懸けの推理レースを強要したのです。
しかし、コナンと平次が暴き出した真実は残酷なものでした。西尾正治を殺害した真犯人は清水麗子です。麗子は伊東の銃に細工をして不発弾を装い、伊東が諦めて立ち去った直後に、自らの手でスコープ付きライフルを用いて西尾の首元を正確に狙撃していました。さらに麗子は伊東をも事故に見せかけて抹殺しようと企み、伊東の車のブレーキオイルを抜いていたのです。
全ては伊東の「自分は麗子と愛し合っている」という独りよがりな思い込みが生んだ悲劇であり、麗子にとっては伊東も西尾も単なる手駒に過ぎませんでした。