第1番札所霊山寺を最初に訪れるべき決定打|現地準備と参拝の真相

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四国遍路において「一番はじめに参拝する寺」として定着している霊山寺。公式記録や寺伝によると、奈良時代に聖武天皇の勅願によって行基が開基し、弘法大師空海が弘仁6年(815年)にこの地で修行を行った際、釈迦如来の説法を想起し「竺和山 霊山寺」と名付けたと伝えられています。

しかし、なぜここが第1番の札所となったのかという問いに対しては、宗教的な起源だけでなく、明確な「地理的必然性」が存在します。かつて畿内(京都・大阪)から四国を目指した巡礼者たちは、海路で淡路島を渡り、鳴門の撫養(むや)港へと上陸しました。港から讃岐や伊予へ向かう街道の起点に位置していたのが、現在の徳島県鳴門市大麻町に佇む霊山寺でした。つまり、当時の人々にとって最も無理のない上陸動線上にあった場所が、巡礼のスタートラインとして自然に定着した経緯があります。

四国遍路には「順打ち(1番から88番へ番号順に回る)」と「逆打ち(88番から反時計回りに回る)」が存在しますが、初心者の9割以上が順打ちを選択します。現地を訪れた巡礼者の手記にも「山門をくぐった瞬間に、日常のしがらみを断ち切り、自分を見つめ直す覚悟が決まった」という声が多数残されており、四国遍路において「発願の寺」が担う精神的スイッチの役割は今なお色あせていません。

山下 哲也

山下 哲也

自動車・モビリティライター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。