多発性骨髄腫と闘う芸能人の現在|佐野史郎・宮川花子の復帰と生存率
この病気が発見されるきっかけの多くは、内科の定期健診ではなく整形外科や接骨院での受診です。多発性骨髄腫には、医療現場で「CRAB(クラブ)」と呼ばれる4大特徴が存在します。
第1に「骨病変(Bone lesion)」です。異常な骨髄腫細胞が骨を壊す細胞(破骨細胞)を過剰に活性化させるため、骨がスカスカになり、わずかな衝撃やくしゃみで肋骨や胸椎・腰椎を圧迫骨折します。佐野史郎氏や宮川花子氏も、当初は持続する強い腰痛や背中の痛みに悩まされていました。「歳のせいによるギックリ腰」と自己判断して湿布等で放置することが最も危険な判断となります。
第2に「貧血(Anemia)」です。骨髄の内部ががん細胞で埋め尽くされる結果、正常な赤血球が作られなくなり、慢性的倦怠感、立ちくらみ、息切れが生じます。第3に「腎障害(Renal insufficiency)」。異常タンパク(Mタンパク)が腎臓の糸球体に沈着・蓄積し、尿が出にくくなったりむくみが発生します。第4が「高カルシウム血症(Calcium elevation)」で、骨から溶け出したカルシウムによって口渇や意識混濁を招くことがあります。
単なる加齢による衰えや運動不足による筋肉痛と混同されやすいため、「数週間安静にしていても改善しない腰背部痛」「健康診断での原因不明の貧血・総タンパク高値」が認められた際は、迷わず血液内科での血清タンパク分画検査や尿中ベンス・ジョーンズタンパク検査を仰ぐべきです。