腕の長さの正しい測り方|1人で失敗しない基準点と裄丈・袖丈の極意

腕の長さの正しい測り方|1人で失敗しない基準点と裄丈・袖丈の極意に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

銀座の老舗テーラーや百貨店のカスタムオーダースーツ担当者に現場の実態を取材すると、誰もが口を揃えるのが「セルフ採寸の精度の低さ」です。

「お客様がご自身で測った裄丈の数値をそのまま持参されることがありますが、8割以上の方が実寸より2〜3cm短く計測してしまっています。理由は単純で、1人でメジャーを首の後ろから手首まで持っていこうとすると、どうしても首が傾き、脇が開き、腕が持ち上がってしまうからです。腕は少しでも前に出たり横に開いたりした瞬間に、必要な生地寸法が変わってしまいます」(都内テーラー関係者の証言)

では、同居人やプロのフィッターがいない状況で、1人だけで正確な数値を割り出すにはどうすればよいのでしょうか。現役パタンナーが推奨する確実なプロ直伝の裏技は、「身体を直接測るのではなく、手持ちのベストな服を平置きして測る」という手法です。

手持ちの中で最も袖丈がしっくりきているワイシャツやカットソーを1枚選び、平らなテーブルや床の上にシワを伸ばして広げます。背面の襟の付け根中央から、肩の縫い目を通って袖口の端までメジャーを這わせることで、身体の歪みに影響されない客観的な「裄丈」をミリ単位で算出可能です。

どうしても生身の身体を1人で測らなければならない場合は、「マスキングテープ法」が有効です。首の後ろの骨(第七頸椎点)にテープでメジャーの先端(0cm地点)をしっかり固定し、壁に背中をぴったり預けて直立します。肩の骨を通過させて腕を垂直に脱力させ、手首のくるぶし(小指側の骨の出っ張り)の位置でメジャーを指で挟んで読み取ります。このとき、鏡を正面から覗き込もうとして首を曲げないことが、誤差を遮断する絶対条件です。

田中 結衣

田中 結衣

デジタルマーケティングコンサルタント

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。