そのだるさは隠れ脱水?爪や尿で即判定する脱水症状チェックと対処法
頭痛や吐き気、手足の震えといった中等度の脱水症状が現れた場合、現場での迅速かつ的確な初期対応が生死を分けます。パニックにならず、以下のプロトコルに従って行動してください。
現場で行う応急処置の4ステップ
- 環境の隔離と安静:直ちに直射日光を避け、エアコンの効いた涼しい室内や風通しの良い日陰へ移動させる。衣服のボタンやベルトを緩め、ネクタイを外して体熱の放散を促す。
- 効率的な体表冷却:太い血管が皮膚表面近くを通る部位(首の両脇、脇の下、太ももの付け根・鼠径部)に冷たいタオルや保冷剤を当て、血液を冷やして全身を効率よくクーリングする。
- 電解質を含んだ水分の補給:意識がはっきりしていることを確認した上で、経口補水液(ORS)を少しずつ摂取させる。
- 下肢の挙上:血圧低下や立ちくらみがある場合、足を15〜30cmほど高くした体位(下肢挙上)を取らせ、心臓や脳への血流還流を助ける。
経口補水液(ORS)の正しい飲み方
経口補水液は、水と塩分(ナトリウム)、ブドウ糖が腸管から最も速やかに吸収される「黄金比率」で調合された医薬品・特別用途食品です。一般的なスポーツドリンクよりも糖分が少なく塩分濃度が高いため、下痢や嘔吐、激しい発汗を伴う脱水のリカバリーに最適です。
一度に500mlを一気に流し込むと、胃腸に負担をかけて嘔吐を誘発します。「コップ半分(約100ml)程度を10〜15分おきに、ちびちびと噛むように飲む」のが鉄則です。1日の摂取目安量は、学童〜成人で500〜1000ml、乳幼児で300〜600ml程度とされています。
救急車(119番)を呼ぶべき「レッドフラッグ・サイン」
以下の兆候が1つでも認められる場合は、家庭や職場での対応限界を超えています。躊躇することなく救急要請を行ってください。
- 呼びかけに対して曖昧な返答しかできない、あるいは意識がない。
- 吐き気が強く、水分を一口も自力で飲み込めない(誤嚥の危険性)。
- 全身または手足の筋肉が痙攣(ひきつけ)を起こしている。
- 涼しい環境で30分以上安静にし、補水を行っても症状が一切改善しない。