空を覆う蝗害の恐怖!バッタが狂暴化する謎と日本への影響を徹底解剖
蝗害を引き起こす代表的な種が、アフリカからインドにかけての半乾燥地帯に生息する「サバクトビバッタ(Desert Locust)」です。国連食糧農業機関(FAO)の観測データによると、サバクトビバッタの成虫1群は数億匹から数百億匹に達し、その面積は数百平方キロメートル(東京都区部がすっぽり入る規模)に及ぶことがあります。
わずか1平方キロメートルの群れ(約4000万匹)であっても、1日に約3万5000人分に相当する食糧を平らげる計算になります。さらに偏西風や季節風に乗ることで、1日あたり100〜150kmもの距離を軽々と移動し、海を渡って隣国へ侵入します。
農作物は葉だけでなく茎、果実、種子、さらには樹皮まで完全に食べ尽くされるため、通過した後の農地には文字通り「緑」が一面も残りません。被害地域では即座に飢餓が発生し、穀物市場の価格高騰や社会不安、難民の発生といった深刻な人道危機・安全保障上の危機へと直結します。