高木ブーの妻・喜代子さんとの死別と再婚の真相|娘が支える現在
順風満帆に見えた高木家の平穏は、突然の病魔によって無残にも引き裂かれることになります。1990年代初頭、喜代子さんの身体に異変が現れ始めました。検査の結果判明した病名は、予断を許さない脳腫瘍でした。
病の発覚後、ブーさんと娘のかおるさんは必死の看病を続けました。過酷な闘病生活のなか、家族は名医を探し、あらゆる治療の可能性を模索したと伝えられています。しかし病状の進行は止まらず、1994年3月、喜代子さんは家族に見守られながら静かに息を引き取りました。享年58という、あまりにも早すぎる旅立ちでした。
人生の半分以上を共に歩み、最大の理解者であった妻を失った喪失感は、ブーさんの心身を激しく打ちのめしました。シニア向けメディア『介護ポストセブン』の連載手記(第87回)などでも回顧されているように、ブーさんは当時の心境を「人生で一番つらかった時期」と述懐しています。自宅のリビングに座れば喜代子さんの面影が浮かび、何をしていても気力が湧かないという、深刻なグリーフ(悲嘆)の状態が長く続きました。
その深い絶望の淵からブーさんを救い出したのは、原点である「音楽」と、母を失いながらも父を支えようと気丈に振る舞った「娘・かおるさんの存在」でした。ブーさんはウクレレを手に取り、妻が好きだったハワイアンのメロディを奏でることで、少しずつ前を向く力を取り戻していったのです。