創業560年本家尾張屋本店の真価|名物宝来そばの評判と混雑攻略
京都の街中、中京区車屋町通二条下ル。歴史の息吹を色濃く残すこの地に佇む「本家尾張屋 本店」は、日本の飲食史における生きた文化財といっても過言ではありません。応仁の乱の前年となる寛正6年(1465年)、尾張国(現在の愛知県)から上洛した初代が菓子司として創業したのがその始まりです。
江戸時代中期に入ると、禅宗寺院から製麺技術を学び、菓子作りの技術を応用して蕎麦の製造へ進出。「御用蕎麦司」として宮内庁(京都御所)や相国寺をはじめとする名刹へと蕎麦を納める特権的な格式を確立しました。この重厚な京都老舗蕎麦の歴史こそが、他の追随を許さないブランド力の根幹にあります。
同店が半世紀以上にわたり味の根底を守り続けている最大の秘密は、敷地内の深井戸から汲み上げる「京都の名水」にあります。ミネラルバランスに優れ、雑味のない軟水は、北海道産契約栽培の蕎麦粉の風味を最大限に引き出すだけでなく、北海道産利尻昆布と選び抜かれた削り節(目近節、うるめ節、鯖節)から雑味のない濃厚な旨味を抽出するための決定打となっています。京都風の上品で甘みのあるつゆが、細打ちの蕎麦に見事に絡み合います。