慰安婦像の設置理由と撤去対立の真相|海外30カ所超の最新動向を総括

慰安婦像の設置理由と撤去対立の真相|海外30カ所超の最新動向を総括の概要と注目ポイントを徹底的にカバーしました。

慰安婦像を巡る問題の発端は、2011年12月14日に遡ります。ソウルの在韓日本大使館前で行われていた「水曜デモ」が通算1,000回を迎えた記念として、韓国の支援団体が大使館の正面歩道に無許可で設置したのが始まりでした。

国際法上、外交関係に関するウィーン条約第22条第2項では、接受国(この場合は韓国)に対して「使節団の公館の安寧を妨害し又は公館の威厳を侵害することを防止するためあらゆる適当な措置を執る特別の責務」を課しています。日本政府は当初から、公館の正面にこのような侮辱的・政治的記念碑を常設することは条約違反であるとして、韓国政府に再三の撤去要請を行ってきました。

しかし、2015年12月28日の「日韓慰安婦合意」において、日本側が予算約10億円を一括拠出し、双方が「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した際も、像の撤去は実現しませんでした。合意文書では韓国政府が「関連団体との協議等を通じて適切に解決されるよう努力する」と明記されたものの、韓国内の政権交代や反発によって履行は棚上げされ、かえって2016年末には釜山の日本総領事館前にも新たな像が設置される事態となりました。

さらに、韓国内の50を超える地方自治体が「歴史を記憶する」名目で海外の姉妹都市・友好都市への設置推進を打ち出しました。支援団体は在外コリアンコミュニティや現地の市民団体と連携し、活動の舞台を韓国国内からアメリカ、オーストラリア、そしてヨーロッパへと急速に拡大させていったのです。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。