映画『浅田家! 』実話の真相と現在|二宮和也主演作の感動裏話

映画『浅田家! 』実話の真相と現在|二宮和也主演作の感動裏話を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。

物語の前半は、三重県津市でのびのびと育った政志の青春グラフィティとして軽快に進みます。写真学校に入学するものの、卒業制作までほとんど授業に出ず退学寸前だった政志は、課題として「家族全員での消防士なりきり写真」を提出し、学長賞を受賞します。しかし卒業後は定職に就かず、実家で釣り三昧の自堕落な生活に逆戻りしてしまいます。

そんな彼を支え続けたのが幼馴染の若奈でした。再びカメラを握る決意をした政志は、家族に協力を頼み込み、ラーメン屋、極道、大食い選手権、レーサーなど、次々と奇抜なシチュエーション写真を撮影していきます。上京して出版持ち込みを続けるものの「身内の写真を赤の他人が金を出して買うわけがない」と門前払いを食らい続けますが、赤々舎の編集者との出会いによって写真集『浅田家』が上梓され、一転して木村伊兵衛写真賞に輝きます。

写真家として軌道に乗り、全国から「家族写真を撮ってほしい」という依頼が殺到する中、物語は後半、2011年3月の東日本大震災へと大きく舵を切ります。以前、岩手県野田村で写真を撮影した家族の無事を確かめるために東北へ向かった政志は、瓦礫の山を前にして自らの無力さを痛感。そこで出会ったのが、泥まみれになった家族写真を洗浄し、持ち主に返す活動を始めた大学院生・小野でした。

政志はカメラをトランクにしまい、写真洗浄ボランティアに没頭します。泥を落とし、乾かし、展示する。約6万枚以上もの写真が野田村の旧庁舎に並べられ、被災者たちが失われた家族の記憶を求めて集まります。震災で父親を亡くした少女・莉子との交流を通じ、「なぜ人は写真を残すのか」「写真に写っていないものは何か」という本質的な問いと対峙した政志は、あるひとつの答えに辿り着きます。それは、家族の記憶を未来へと届けるための祈りそのものでした。

斉藤 蓮

斉藤 蓮

デジタルマーケティングコンサルタント

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。