梅の漬け方で失敗する決定打とは?絶対カビない黄金比と最新の裏技

梅の漬け方で失敗する決定打とは?絶対カビない黄金比と最新の裏技とは一体何なのか? 専門的な分析を整理してお届けします。

梅酢が無事に梅の頭まで上がってきたら、中盤の重要工程である「赤紫蘇(あかしそ)」と「天日干し」へと進みます。赤紫蘇を使わずに梅本来の色味を楽しむ「白干し」にする場合はこの工程をスキップできますが、鮮やかな紅色と爽やかな香りを纏わせたい場合は、正しい手順を踏む必要があります。

赤紫蘇を入れるタイミングとアク抜きの作法

赤紫蘇が出回る6月下旬から7月上旬が投入の適期です。赤紫蘇を入れるタイミングは、「白梅酢が完全に梅の上まで上がりきった後」でなければなりません。梅酢が上がっていない状態で紫蘇を入れても、色素が均一に行き渡りません。

赤紫蘇は葉のみを摘み取り、水洗いして水気を完全に切った後、紫蘇の重量に対して約20%の塩を用意します。塩の半量を揉み込むと、泡を伴った黒っぽい灰汁(アク)が出てきますので、これを力強く絞って捨てます。残りの塩を加えて再び揉み、2回目の黒いアクをしっかり絞り出します。このアク抜きを怠ると、仕上がりの色が濁り、えぐみが残ります。絞った赤紫蘇に上がってきた白梅酢を少量回しかけると、紫蘇のアントシアニン色素が酸に反応して一瞬で鮮やかな赤紫色に発色します。その紫蘇を梅の上に広げるように戻し入れます。

土用干しの時期と干し方の科学

梅雨が明け、夏の強い日差しが照りつける7月下旬から8月上旬(夏の土用)を迎えたら、いよいよフィナーレである土用干しの時期と干し方の実践です。天気予報を確認し、「晴天が3日連続で続くタイミング」を見計らいます。

竹ザルに梅同士がくっつかないよう間隔を空けて並べ、風通しの良い日向に干します。朝から干し始め、昼過ぎに一度、皮がザルにくっつかないよう優しく裏返します。夕方になったら一旦室内に取り込み、これを3日間繰り返します(3日3晩干し)。2日目あるいは3日目の夜、夜露(よづゆ)に当てることで、日光で乾燥した果皮が適度にしっとりと戻り、極上の柔らかさが生まれます。

干し上がった梅を「梅酢に戻すか、そのまま保存するか」は好みが分かれる点です。白ごはん.comの解説でも触れられている通り、梅酢に戻すと酸味が際立つしっとり系に仕上がり、戻さずにそのまま密閉容器で保存すると、果肉がねっとりとした濃厚な梅干しに仕上がります。どちらを選んでも、清潔な保存瓶に入れて冷暗所で半年寝かせることで、味が劇的に進化します。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。