ビッグサンダーマウンテンは本当に怖い?浮遊感の真相と怖くない座席術

ビッグサンダーマウンテンは本当に怖い?浮遊感の真相と怖くない座席術の背景について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

絶叫系アトラクションが苦手な人が最も恐れる現象、それは内臓が一瞬ふわっと浮き上がる「マイナスG(無重力感)」です。遊園地のフリーフォールや大型コースターで生じるあの独特な落下感ですが、ビッグサンダーマウンテンの浮遊感の理由を物理構造から紐解くと、胃が浮く感覚は「構造上ほとんど発生しない」という結論に至ります。

一般的なコースターで強い浮遊感が生じるのは、頂点から急勾配を一気に垂直方向へと滑り落ちる放物線を描く瞬間です。対してビッグサンダー・マウンテンのコース設計は、切り立った崖を直滑降するのではなく、岩山の周囲を螺旋状に旋回しながら下る「バンク付きカーブ(傾斜をつけたカーブ)」を主体としています。走行中に働く主たる力は、下向きの重力ではなく外側へと押し出される「遠心力(プラスG)」と横揺れです。そのため、身体が座席から浮き上がるマイナスGは極めて生じにくく、胃が持ち上がる不快感に襲われる心配はありません。

多くの乗客が「落ちる場所」として身構えるポイントは、カタカタと音を立てて登る3箇所のリフトアップ(坂の巻き上げ)です。とりわけ3回目のリフトを登り切った後のコウモリが飛ぶ洞窟の先や、恐竜の化石(アパトサウルスの肋骨)をくぐり抜ける瞬間は視覚的な落差を感じさせます。しかし、実測勾配は緩やかであり、落下というよりは「傾いたレールを勢いよく滑り抜ける」感覚に近いため、落下系特有の恐怖を抱く必要はありません。

さらに、ビッグサンダーマウンテンの最高速度は時速約40〜45km/hにとどまります。この数値は幹線道路を走る自動車や原動機付自転車とほぼ同等です。周囲に遮るもののない大自然や剥き出しの岩肌が間近に迫るため体感速度は上がりますが、純粋な運動エネルギーとしては街中の一般的な乗り物と大きく変わりません。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。