球速を上げる方法の真実|筋トレ頼みを脱し140キロの壁を破る極意
米国の動作解析施設「ドライブライン・ベースボール」に端を発し、日本の球界にも完全に定着した最新のトレーニング体系では、重さの異なるボールを用いたプライオメトリクストレーニングが球速向上の起爆剤として取り入れられています。従来のように同じ重さ(約145gの公認球)だけを投げ続けるアプローチでは、神経系に与えられる刺激が限定されてしまい、出力の限界を打ち破ることが難しいためです。
具体的には、公認球より重いウェイテッドボール(225g〜450g程度)と、逆に軽いアンダーロードボール(100g程度)を計画的に組み合わせて投げる手法が効果を上げています。重いボールを投げるドリルでは、腕の力だけで投げることが物理的に困難になるため、体が自然と全身の反動や体幹のしなりを使って投げる効率的な運動連鎖を無意識下で学習します。一方、軽いボールを投げるドリルでは、通常では到達できない極限の腕の振りのスピードを神経系に記憶させ、筋収縮の速度を高めます。
さらに、2〜3kgのメディシンボールを用いたロテーショナルスロー(回旋投げ)は、投球におけるキネティックチェーンを鍛え上げる王道メニューです。壁に向かって横向きに構え、軸足側の股関節からステップ足側へ体重をシフトさせながら、全身のバネを使ってボールを叩きつけるドリルを行うことで、ジムの固定マシンでは決して鍛えられない「回旋系の爆発的出力」が短期間で向上します。