2026年7月ドラマの覇権は?視聴率&配信で見る傑作の全貌
放送終了後もソーシャルメディア上で語り継がれ、独自の支持基盤を固めたのが『石子と羽男』と『初恋の悪魔』の2作です。視聴者の生の声や当時のネット上の反響を検証すると、現代の視聴者が求める脚本クオリティの指標が見えてきます。
『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』は、東大卒だが司法試験に4回落ちたパラリーガルの「石子」こと石田硝子(有村架純)と、高卒で一発合格したものの想定外の事態に弱い弁護士の「羽男」こと羽根岡佳男(中村倫也)の掛け合いが絶品でした。西田征史のオリジナル脚本、新井順子プロデューサー、塚原あゆ子・山本剛義監督というTBSの黄金チームが手掛け、カフェでのスマホ充電やファスト映画問題など「誰にでも起こりうる日常の落とし穴」をテーマに据えました。
SNS上では放送中、「毎話のゲスト俳優の使い方が贅沢すぎる」「社会問題を扱いながら説教臭さが一切ない」「石子と羽男の恋愛未満・最高の相棒という距離感が尊い」といった絶賛の声が溢れました。リアルタイム視聴率以上の熱量を生み出し、放送文化基金賞など権威ある賞を席巻したのも納得の完成度です。
一方、日本テレビ系土曜ドラマ『初恋の悪魔』は、稀代の脚本家・坂元裕二が手掛けたミステリアスコメディであり、カルト的な人気を博しました。停職処分中の刑事・鹿浜鈴之介(林遣都)、総務課の馬淵悠日(仲野太賀)、生活安全課の摘木星砂(松岡茉優)、会計課の小鳥琉夏(柄本佑)という、捜査権を持たない4人の警察関係者が自宅に集まり事件を推理します。
劇中に張り巡らされた膨大な伏線と考察要素は、毎週末のネットコミュニティを騒然とさせました。特に摘木星砂の解離性同一性障害(二重人格)を巡る切ない心理描写や、悠日の兄の死の真相に迫るサスペンス展開、そして坂元脚本ならではの詩的で痛烈な台詞回しは、「視聴率は振るわなくとも、10年後も記憶に残る大傑作」として名高い評価を得ています。