プロ直伝のなまこのさばき方!ぬめり取りからこのわた抽出まで徹底解説

プロ直伝のなまこのさばき方!ぬめり取りからこのわた抽出まで徹底解説の総合ガイドを解説します。専門的な知識が詰まっています。

なまこを調理する上で最大の難関とされるのが、表面を覆う強固な粘液質です。このぬめりはムチン質を主成分とするタンパク質複合体であり、真水でいくら洗い流そうとしても表面にまとわりついて取れません。それどころか、真水の浸透圧によってなまこの細胞が破壊され、自己消化酵素が暴走して身がドロドロに溶け出してしまう危険性すらあります。

そこで必須となる技法が、プロの現場で徹底されているなまこぬめり取り塩もみです。浸透圧の差を利用して粘液を急激に脱水・凝固させ、一網打尽に剥離させます。

ボウルになまこの身を入れ、なまこ1匹(約200g)に対して一握り(約30g)の粗塩を惜しみなく投入します。手のひら全体を使い、まな板やすり鉢の肌に擦り付けるようにして、円を描きながら力強く揉み込んでいきます。揉み始めてから30秒ほど経つと、浸透圧によって身から水分が抜け、塩が白く濁った泡状のペーストへと変化します。

さらにぬめりを完璧に落としたいときの裏ワザとして、熟練の和食料理人が用いるのが「大根おろし」や「米ぬか」を少量混ぜる手法です。大根に含まれるタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)が粘液の分子結合を寸断し、わずか1分程度の揉み込みで、驚くほどキュッとした滑り止めの効いた手触りへと変化します。揉み終えたら、氷を入れた冷たい海水濃度の塩水で一気に洗い流し、清潔な布巾やペーパータオルで水気を徹底的に拭き取ります。

井上 凛

井上 凛

シニアコンテンツプロデューサー

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。