韓国で中国人を巡る摩擦が深刻化する理由と現地世論の真相
韓国世論調査機関などの追跡調査によると、韓国の若年層(20〜30代)における対中好感度は過去最低水準に近い数値を推移しています。かつては歴史認識問題などで連帯する局面も見られた中韓関係ですが、韓国で中国人に対する嫌中感情がなぜここまで根深いのかという背景には、安全保障と文化的主権を巡る複合的な要因が存在します。
直接的な引き金となったのは、2017年の米軍高高度防衛ミサイル(THAAD)配備に対する中国側の「限韓令(韓流制限令)」やロッテグループへの報復措置でした。この経済的圧力に対し、韓国世論は強い反発を覚えました。さらに決定打となったのが、インターネットを中心に激化した韓国と中国の文化論争の経緯です。中国側から「キムチ(辛奇)や韓服(パオツァイや漢服派生説)は中国文化に端を発する」といった主張が相次ぎ、韓国国内では「歴史の簒奪(東北工程の延長)」として激しい反発が巻き起こりました。
報道関係者や現地研究者の分析によれば、自国のアイデンティティや公正さを重視する韓国のMZ世代にとって、大国側の強硬な姿勢や文化的主張は「理不尽な圧力」と映り、ネット上の言説がリアルな対人意識にまで直接波及する結果となっています。