鶴川の名庭園・香山園の現在は?閉館の真相と町田市の再整備計画を追う

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東京都町田市能ヶ谷に位置する香山園は、豊かな多摩丘陵の地形を巧みに活かした池泉回遊式日本庭園です。小田急線鶴川駅から徒歩数分という極めて利便性の高い立地にありながら、足を踏み入れれば別世界のような静寂と深山幽谷の趣が広がっています。

この地はもともと、地域の素封家である加藤家(香山家)の邸宅として長い歴史を刻んできました。庭園内には樹齢数百年の古木や苔むした巨石が配され、四季折々に表情を変える草木が訪れる人々を魅了してきました。さらに、鶴川エリアといえば白洲次郎・正子夫妻の旧邸宅として名高い「武相荘(ぶあいそう)」が全国的に有名ですが、香山園もまた、鶴川の歴史と風土を物語る双璧の文化拠点として長年愛されてきた経緯があります。

園内には江戸時代後期から昭和初期にかけて建てられた複数の歴史的建造物が現存しており、伝統的な木造建築の粋を集めた主屋や、格式ある茶室群、堅牢な土蔵などが点在しています。単なる公園にとどまらず、「建築史・造園史の生きた教科書」とも呼ぶべき重層的な価値を秘めている点が、香山園の最大の特徴です。

中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。