ちむどんどんはなぜ炎上したのか?反省会の真相とキャストの現在を総括
放送当時の視聴者コミュニティやSNS、掲示板等で巻き起こったちむどんどんのネットの反応と批判を精査すると、そこには単なるバッシングにとどまらない、制作陣と視聴者の「感情のディスコミュニケーション」が存在していました。
多くの視聴者が強く指摘したのは、「登場人物が他者の好意や犠牲を当然のものとして消費しているように見える」点です。例えば、幼なじみの砂川智(前田公輝)や和彦(宮沢氷魚)の婚約者であった大野愛(飯豊まりえ)に対する暢子の態度は、恋愛ドラマとしてのカタルシスよりも、善意の人物が一方的に割を食う不条理劇として受け取られました。愛が自らのキャリアを選んでパリへ旅立つ展開は「唯一の救い」と賞賛されたものの、主人公カップルの結ばれ方には冷淡な視線が注がれました。
一方で、ちむどんどんにおける黒島結菜の評判については、放送中盤から後半にかけて同情と再評価の声が急速に広がりました。過密な撮影スケジュールの中、演出側の指示に忠実に従い、どんなに理不尽なセリフであっても全力で明るく演じ切ろうとする彼女のプロ根性が、メイキングや特番を通じて伝わったためです。公の場で彼女が見せた真摯な佇まいに対しては、「脚本の不整合を一手に背負わされて気の毒だった」「黒島結菜の資質を活かしきれなかった演出側の責任」というメディア関係者や識者の声が多数を占めるようになりました。
また、強烈なヒール役となった竜星涼についても同様です。視聴者から激怒された賢秀というキャラクターを、怪演ともいえる徹底的なダメ男ぶりで表現し切った演技力は高く評価されました。後年のインタビューでも竜星涼は「嫌われてこそ役者冥利に尽きる」という趣旨の覚悟を語っており、制作現場と役者陣は与えられた役柄に対して極めて高い熱量でコミットしていたことが窺えます。