千と千尋の神隠し青蛙の声優は大泉洋?カオナシ捕食後の真相とその後
ネットの検索窓やSNSのコミュニティで頻繁に目にするのが、「青蛙の声は俳優の大泉洋ではないか」という言説です。しかし、公式クレジットおよび映画制作記録が証明する通り、青蛙役を演じたのは個性派俳優の我修院達也です。あの脳裏に焼き付いて離れない「何だお前、人間かぁ!?」という甲高い怪演は、我修院達也ならではの卓越した声帯コントロールから生み出された至芸に他なりません。
では、なぜこれほど強固に「大泉洋=青蛙」という誤解が定着してしまったのでしょうか。その背景には、大泉洋が所属する演劇ユニット「TEAM NACS」とスタジオジブリの深い関わりがあります。大泉洋は本作『千と千尋の神隠し』に声優として正式参加していますが、担当したのは青蛙ではなく、番台にどっしりと座って湯札を管理していた「番台蛙(ばんだいガエル)」でした。
同じ「油屋で働くカエルの従業員」という属性に加え、大泉洋が後に『ハウルの動く城』のカブ役や『思い出のマーニー』などでジブリ作品の常連となった事実、さらに我修院達也自身も『ハウルの動く城』で炎の悪魔「カルシファー」を好演したという経緯が重なり、ファンの記憶の中で両者の演じたカエル像が錯綜したと考えられます。当時のラジオ番組やメイキング特番で語られたエピソードを掘り起こしても、宮崎駿監督が青蛙役に求めたのは「本物のカエルの生々しさと、欲望に直結した俗物感」であり、その要望に完璧に応えたのが我修院達也の奇跡的な発声でした。