鳴門鯛焼本舗はなぜ別格?天然たい焼きの秘密と最新メニューを徹底解剖
たい焼き愛好家の間で語り継がれる「天然モノ」と「養殖モノ」という言葉。この決定的な違いは、使用する焼き型と焼きの工程にあります。一度に6匹から10匹以上をまとめて焼き上げる大きな鉄板(連丁型)で作られるものが「養殖モノ」と呼ばれるのに対し、1匹ずつ独立した重さ約2kgの鋳型を使って直火で焼き上げる製法を「天然モノ(一丁焼き)」と呼びます。
明治42年(1909年)に創業したたい焼きの原点とされるこの一丁焼きは、現在では極めて希少な技術です。金型自体が非常に重く、常に強火の直火の上でリズミカルに金型を返し続ける作業は、職人の腕や手首に強烈な負荷を強いるためです。それでも鳴門鯛焼本舗が一丁焼きにこだわり続ける理由は、仕上がりの圧倒的なクオリティ差にあります。
直火による瞬間的な高熱伝導により、皮の厚みはわずか1〜2ミリ程度まで薄く仕上がります。余分な水分が一気に飛び、外側はまるで炭火で炙った煎餅のように香ばしく、内側には上質な餡のしっとりとした蒸気が閉じ込められます。大量生産のたい焼きにありがちな「厚いパンケーキのような重さ」が一切なく、軽やかで何匹でも食べられそうな心地よい後味を生み出しているのです。