戴冠式の真実とは?聖油の秘密と王冠の価値・即位の礼との違いを解剖
戴冠式で用いられるレガリア(王権の象徴)の中でも、圧倒的な存在感を放つのが王冠の価値です。儀式で国王の頭上に置かれる「聖エドワード王冠」は、1661年に制作された純金製で、444個の貴石があしらわれており、その重量は約2.23キログラムに達します。
一方、寺院からの退場時や国会開会式などで着用される「大英帝国王冠(インペリアル・ステート・クラウン)」には、世界第2位の大きさを誇るダイヤモンド「カリナンII」(317カラット)や「黒太子のルビー」など、2,868個のダイヤモンド、273個の真珠、17個のサファイアが散りばめられています。王室の宝物コレクション(クラウン・ジュエル)全体の資産価値は推計30億〜50億ポンド(約6,000億〜1兆円規模)と試算されますが、歴史的・文化的な希少性から実際には「算出不能・値付け不可能」と評されます。
👑 エリザベス女王が語った「王冠の過酷な物理的現実」
生前、2018年のBBC特番インタビューに応じたエリザベス女王は、王冠についてユーモアを交えつつ率直な実感を語っています。
「原稿を読むために下を向くことはできません。下を向けば首の骨が折れて、王冠が落ちてしまうからです。王冠には重大な欠点もありますが、それ以上に極めて重要な象徴なのです」
国家の重責を物理的な重量として首に受ける君主の知られざる負担が浮き彫りとなった瞬間でした。