日本とメキシコを結ぶ絆の真相|Wbc激闘から治安・渡航の現実まで
経済面における日本とメキシコの関係は、かつてないほど緊密になっています。とりわけアメリカ市場への供給拠点として、バヒオ地区(グアナフアト州、アグアスカリエンテス州、ケレタロ州など)や北部ヌエボ・レオン州へ集積する日本企業のメキシコ進出状況は、自動車産業を中心に1,300社規模に達しています。
米中デカップリングを背景とした「ニアショアリング(生産拠点の消費地近接化)」の潮流は2026年現在も継続しており、トヨタ、日産、ホンダといった完成車メーカーのみならず、素材・電子部品・物流各社が現地サプライチェーンを強固に構築しています。メキシコ国内の製造業にとって、日本企業による雇用創出と技術移転は地域経済の死命を制する柱となっています。
一方、個人投資家の関心を集めるメキシコペソ円為替相場の現在に目を向けると、メキシコ中央銀行(Banxico)の金融政策スタンスが為替を左右しています。長らく続いた高金利政策により「スワップポイント狙いの高利回り通貨」として個人投資家の買いが先行したものの、米墨関係の見直し協議や国内財政支出への警戒感から、時に急激な調整安に見舞われる局面も見られます。手堅い実体経済の成長と為替ボラティリティのリスクを切り分けて捉える冷静な投資判断が求められます。