さつまいもの植え方と苗選び|収穫量が劇的に変わるプロの栽培技術
さつまいも栽培の成否の半分は、苗を購入した段階で決まっています。園芸店やホームセンターの店頭に並ぶ切り苗(挿し穂)を選ぶ際、見るべきポイントは葉の色鮮やかさだけではありません。
選定基準の核となるのは「茎の太さと節間の詰まり具合」です。鉛筆ほどの太さ(直径5〜8mm程度)があり、節と節の間隔が3〜4cm程度にキュッと詰まった苗は、養分を内部に蓄積しており発根力が極めて旺盛です。逆に、茎が細くヒョロヒョロと間延びした苗は、日照不足による徒長苗であり、定植後の初期成育が大幅に遅れます。
植え付け時期の見極めにおいては、カレンダーの日付ではなく「平均地温18℃以上」を指標にしてください。関東以西の暖地・中間地であれば、概ね5月中旬から6月中旬が適期となります。4月下旬などの早植えは、晩霜や寒の戻りによって地温が15℃を下回り、活着不良や根腐れを招くリスクが高まるため避けるのが賢明です。
なお、苗を入手した直後の管理について、現場では「萎れ苗のほうが活着が良い」という逆説的な現象が知られています。購入直後のピンと張った苗をそのまま植えるよりも、新聞紙で包んで冷暗所に1〜2日置き、あえて葉を少し萎れさせる「予措(よそ)」を行うことで、植物が防衛本能から発根促進物質を放出し、土に入った後の活着スピードが劇的に向上します。