闇に浮かぶ赤い鯛の灯り!新潟の伝統玩具が世界を魅了する理由
鯛車の魅力は、なんといってもその独特なフォルムと色彩にある。しなやかな竹で組まれた骨組みに白の和紙を貼り、鮮やかな朱色と黒の墨で鯛の鱗や躍動感あふれる表情を描き出す。その内部に立てたローソクに火を灯すと、内側からボウと温かい光が浮かび上がる。
民俗学的な観点からも、鯛車はきわめて特異な郷土玩具とされる。車輪がついた灯籠という形態は全国的にも珍しく、子どもたちが引いて歩くことで「動く灯籠」として機能する。職人の手が注ぎ込む素朴かつ洗練された造形美は、見る者のノスタルジーを強く揺さぶる。伝統工芸産業としての側面においても、その高い技術とデザイン性は今なお色あせない。