「東京に原発を」が暴いた安全神話の盲点と首都圏電力依存の衝撃真相

「東京に原発を」が暴いた安全神話の盲点と首都圏電力依存の衝撃真相に関する専門家の意見を詳しく解説いたします。

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1980年代、ジャーナリストの広瀬隆が著書『東京に原発を』で突きつけたロジックは、実に明快かつ強烈だった。「原発が絶対に安全であるならば、送電ロスが最も少ない巨大消費地・東京のお台場や皇居の隣に建てればいいではないか」――。このシンプルな逆説は、国家と立地自治体が築き上げた「絶対的安全性」という言説の綻びを鮮やかに切り裂いた。

当時、京都大学原子炉実験所の小出裕章ら専門家たちも、技術的限界と事故発生時の壊滅的リスクを繰り返し警告していた。絶対安全なら都心に建てればいい。建てられないとすれば、それは安全ではないと自認していることに他ならない。この二重基準こそが、日本の安全神話における最大の盲点だったのだ。

巨大都市・首都圏は、自ら消費する巨大な電力を自前で生成しない。そのしわ寄せは一貫して、数百キロ離れた地方の沿岸部に寄せられてきた。「危険の遠隔地移転」という構造的歪みこそ、長年覆い隠されてきた真相である。

山口 彩花

山口 彩花

写真家・フォトエディター

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。