浄土宗と浄土真宗の違いとは?教えや葬儀作法・位牌の謎を徹底解説
寺院の本堂や仏壇に安置されるご本尊の姿にも、両宗派を見分ける明確な基準が存在します。どちらも阿弥陀如来立像を本尊としますが、背後にある後光(光背)の形状が大きく異なります。
浄土宗の阿弥陀如来像は、舟の形に似た「舟型光背(ふながたこうはい)」を背負っています。両脇には脇侍として、向かって右に「観音菩薩(かんのんぼさつ)」、向かって左に「勢至菩薩(せいしぼさつ)」を配置する「阿弥陀三尊」の形式をとることが一般的です。
浄土真宗の阿弥陀如来像は、光が放射状に四方八方へ広がる「放射状光背(ほうしゃじょうこうはい)」が特徴です。脇侍に菩薩を置くことは基本的になく、本願寺派(お西)では右に「親鸞聖人」、左に「蓮如上人」の肖像画、あるいは名号(「帰命尽十方無碍光如来」など)の掛け軸を安置します。
さらに浄土真宗内部における二大分派、浄土真宗本願寺派(西本願寺・お西)と真宗大谷派(東本願寺・お東)の間にも細かな違いがあります。ご本尊の後光の筋が本願寺派は8本であるのに対し、大谷派は6本で作られており、仏壇の仏具も本願寺派は黒塗りを基調とした漆器、大谷派は金色に輝く真鍮製(磨き)を用いるなどの様式美が確立されています。