鬼滅の刃・珠世の壮絶な過去と最期|無惨を討った薬の真相を徹底解明
珠世の物語を紐解く上で欠かせないのが、彼女が背負った筆舌に尽くしがたい悲哀の記憶です。外見は紫の小振袖が似合う若々しく気品に満ちた女性ですが、その実年齢は400歳以上。戦国時代に鬼舞辻無惨と邂逅し、現在に至るまで生き永らえてきた長寿の鬼です。
人間時代の珠世は、愛する夫と幼い子どもに囲まれて暮らす平凡な母親でした。しかし、不治の重病に侵された彼女の前に現れたのが鬼舞辻無惨でした。「子どもが大人になるのを見届けたい」という純粋な母の願いにつけ込まれ、病を治す甘言に乗せられて鬼へと変貌させられてしまったのです。鬼となった珠世は自我を失い、自らの手で愛する夫と我が子を喰い殺すという、あまりにも残酷な惨劇を引き起こしてしまいます。
正気を取り戻した珠世を襲ったのは、狂乱と底知れぬ絶望でした。多くの人間を自棄になって手にかけてしまった過去への深い自責から、彼女の胸中には無惨に対する「骨肉を削るような怨嗟」が刻み込まれます。その後、戦国時代の最強の剣士・継国縁壱が無惨をあと一歩まで追い詰めた現場に立ち会った珠世は、無惨が恐怖により弱体化した隙を突いて精神支配(呪い)を脱出。自らの肉体を医学的に改造し、人を喰らわず少量の輸血用血液の摂取のみで生存できる特異な体質を作り上げ、無惨討伐の研究に身を捧げることになります。